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電池が凍る?

寒い時期になると電池の力が弱くなってエンジンがかからなくなることはよくありますが、

希なケースとして次のようなこともあるのです。(電池メーカー資料より)

 

 スキーに出かけていたお客様Aさんから突然、次のような電話がありました。

「スキーに泊りがけで来ていて、帰る時にエンジンをかけようとしたが全くかからず、

ボンネットを開けたら電池が破裂していた。エンジンをかける時に破裂音など聞いていない。

電池は最近交換したばかりだが不良品だったのではないか?」

 電話を受けた電装店Bさんは困ってしまったのですが、もう少し詳しい状況を聞いてみました。

「電池は新しかったが車が古いうえ、電装品もフォグランプやカーナビ、テレビなど色々つけている。

おかげで渋滞しつづけた夜の道も時間を持て余すことなく現地に着いた。道中は非常に冷え込んだので、

曇り止めにエアコンをかけ、さらに熱線まで必要だった。」とのことでした。

 ここまで伺って一度状況を整理してみると次のことがわかりました。

@エンジンをかけようとした時にはすでに破裂していた。

A寒い中、車は放置されていてかなり冷えていた。

B電池は新しかったが、車が古いうえ、電装品が多く電気負荷が大きい。さらに道中はカーナビやテレビ、

 エアコン、熱線まで使って渋滞の道を走ってきた。 

 原因は凍結?

この状況から察するに電池はかなりの放電状態で現地に到着した模様。

さらにその日の気温はかなり冷え込んでいました。

電装店Bさんは、以前もらった技術資料を調べていくうちに「電解液の氷点」の記述を見つけて、

「これだ!」と思いました。

一般に使用されるバッテリーの場合、電解液の比重は1.240〜1.260ぐらいなので通常は凍結しにくい

(氷点-50℃前後)のですが、放電が重なって1.200を切るような比重になったバッテリーでは、

-30℃〜-10℃で十分に凍結してしまうのです。

凍結が起こると電解液が膨張し、電池の破損が起こるのです。

 調査結果

実際、破損した電池をよく観察すると電槽に膨張した跡が残っており、その旨をお客様に説明したところ、

「最近カーナビやテレビをひんぱんに使用すると電池があがってしまうことが多い。」とおっしゃいました。

また、電池をさらに調査してみると残っていた電解液の比重は低く、極板もかなりの放電状況でした。

以上から「電池が不良だったのではなく、放電状態で凍結して膨張、破裂した。」と資料や調査結果を

提示しながら報告したところ、お客様にも納得していただきました。

 

冬場、よく冷えるところではバッテリーを放電したままで放置すると

破裂の危険性がありますので必ず充電しておくことが重要です。

とくに農機や除雪車などはシーズン終了後、必ず充電し、

冬が近づいてくると電解液の比重を点検しておくことが重要です。

 

 

 


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